著者の本能寺3部作の完結編にあたる。光秀の娘婿で懐刀である主人公の視点で、本能寺の変を描く。書き出しが荒木村重の謀反であることが象徴的。荒木家に嫁いだい光秀の娘を愛おしむ武骨な純愛がベースを奏でる。光秀は生真面目すぎて、秀吉との出世争いにおどろされたあげく、最後は公家に踊らされて謀反に走ると好意的な書き方。前2作に比べて無駄な部分がそぎ落とされ完成度は高い。坂本城落城のラストは圧巻。
- 作者: 加藤廣
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/04/21
- メディア: 単行本
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