野球

野球の定石

急逝した高校野球の監督である著者が、選手達に残したメモ。メンタルから始まり、ポジションや状況別にあらゆる戦術が詳細に記される。ある意味内容は常識的なもので、意外性は少ない。著者は早稲田の野球部出身。指導者としての野球人生を歩むが、自殺した…

私の教え子ベストナイン

現役から監督時代を含めてベストナインを選定する。ヤクルト、南海と自ら指揮したチームから選んでいる。サプライズは投手の伊藤智仁くらい。タイトルに惹かれて手に取ったが、捕手欄には自らの選手経験に長く割き、選手についても自身の指導方法にふれるな…

三塁ベースコーチ攻める

日本プロ野球で12人しかいないベースコーチ。チーム内でその責任は重いが注目度は低い。周到な情報収集と瞬時の決断力が求められる。本書は歴代の名コーチにインタビューすることで重厚な仕上がりになっている。牧野、高代、森脇ら智将の名が上がる。プロ…

なでしこ力

「ぢから」と読ませる。時期的には監督就任からワールドカップ予選まで。大胆なシステムの変更と澤のボランチ起用と、戦略を変更する一方で、選手の自主性を重んじるチーム運営で、日本女子を世界の強豪に押し上げた。控えや裏方さんにも気を配る。試合内容…

ザッケローニの哲学

自伝。少年時代からイタリアでセリアAの監督としての成功までを簡潔に綴る。年代で言えば98年まで。選手としては病のため大成せず、地方の弱小チームからコーチを始める。収入は少なく副業として保険業に従事していた。成果を評価されつぎつぎビックネー…

私の愛した巨人

完全な便乗本。種本は2006年からの「ベースボール」に連載したエッセイ。球団社長としてチーム運営と選手育成に勤しんだ時代のもの。新聞記者だけに文章力と構成力は流石ではあるが、現在の時事ネタからに絡むのは前書きのみ。これを購入して読んだ人は…

凛と咲く

ワールドカップに密着取材したフリーアナウンサーである著書。まるでチームの一員のような立場で感動の優勝までの軌跡を描く。チームは最初から一丸であったわけではなく、でこぼこのある個性派集団がやがてひとつの大きな輪として機能した。このために気遣…

9回裏無死一塁でバントはするな

最新のスポーツデータ解析手法であるセイバーメトリックスを駆使し、プロ野球界の常識を斬る。メジャーリーグでは一般的な手法である数値解析は実例を組み合わせることで、非常にわかりやすいお話になる。著者は野球に精通していることは随所に伺えるが、や…

考えよ

ワールドカップに臨む日本代表への提言。現役の岡田体制に遠慮しつつも積極的な提言。リスクを犯さない日本人選手には苦言を呈する。不満はあるもののこの大会は中村俊輔のチーム。「新しい井戸は掘るべきではない」キーはCollectiveとDisipline。まずは自ら…

普通のサラリーマンが2年でシングルになるための18の練習法

著者は57歳にしてハンディキャップシングル8を維持。その練習法を惜しみなく開示する。きわめて科学的で実践的だが、一日100パットするなど結構時間はかけているようだ。肉体改造からパットまで18ホールにわたるレッスン。参考にいたしましょう。 ス…

甲子園への遺言

副題は「伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯」。現役時代は怪我に泣いたが、卓抜した技術論と指導力で30年間にわたりプロの打撃コーチとして多くの選手を育て上げる。指導は理論の押しつけでなく手持ちの多くの「引き出し」から選手の個性にあった方法を見つ…

さくら咲く

今や参議院議員の「さくらパパ」の子育て記かつ教育論。自らの経験「成績順心太輪切り」の高校進学と、ノルマを達成するためだけの就職指導に反発し、娘達に早い段階から人生の目標を与え、それに向かって邁進させる。横峯さくらの強さは誰にも負けない練習…