もうひとつのバルス

スタジオジブリの第一作で、名作の誉れ高い「天空の城ラピュタ」。著者はその制作担当として不眠不休で走り抜く。本書はその体験に基づく楽屋裏のエピソードをまとめたもの。宮崎監督の頭の中で複数のストーリーが展開しつつ、見切り発車でスケジュールを進めた。集まった多士済々はまさに梁山泊のよう。そのエネルギーがあの名作をその後のジブリの世界を創ったのだろう。軽めの記述だが現場にいた人間だけが書ける内容。