殺人者たちの午後

イギリスのノンフィクション。殺人犯に著者がインタビューを行い、殺人の実際とその後の収監、思うところを赤裸々にする。イギリスでは死刑は廃止、殺人罪終身刑となるが、刑期は短縮され厳しい監視のもとに社会復帰が図られる。10例が示されるが、恵まれない家庭が多く、幼少期より暴力が支配する世界。出所後の生活はさまざまだが、幸福を掴むケースも示される。著者を尊敬するという沢木耕太郎の訳に魅かれて手に取った。