芙蓉の干城

舞台は昭和初期。五一五事件の直後。歌舞伎座を舞台に起こった殺人事件。右翼の大立者が公演中に殺害され、歌舞伎の関係者も連続殺人に巻き込まれる。早大教授が謎に挑む。最後は謎とき犯人は衣装担当の裏方。麻薬づけにされたかっての主人である二代目にまつわる怨恨が動機。劇作の舞台を丁寧に描くが、展開が遅く読みにくいのが難。登場人物も今一つ際立たない。

 

 

芙蓉の干城 (単行本)

芙蓉の干城 (単行本)