オウム死刑囚魂の遍歴

オウム真理教の戦闘隊長である井上死刑囚の生涯を追うノンフィクション。膨大な獄中手記から要点を抜粋。スピリチュアルに興味のあった高校生は、純粋なだけにオウムに興味を持ち出家してしまう。当時はヨガによる修行をメインにしており、それなりの体験、成果もあったようだ。やがて歪んでいく教団の中で、迷いながらも中心的な働きをする。有能で使いやすかった部分もあるのだろう。逮捕後は改心、麻原以下の罪を暴く立場を貫く。家族から見れば早く脱出出来なかったのかと悔やまれる。渾身の力作である。不幸を繰り返してはならない。

 

オウム死刑囚 魂の遍歴――井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

オウム死刑囚 魂の遍歴――井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり