エヴァンゲリオン化する社会

今も謎の多いアニメ「エヴァ」を題材に、現代の労働環境を語る。作者の主題はもちろん後者にある。登場人物ごとに現代を生きる若者にあてはめてはいるが、後付に過ぎない。これは著者自身も後書きで認めている。使徒現代社会をつつむ社会不安の象徴とする。95年の制作時にそこまで予期していたとはとても思えない。本書はまあ読んでおいたということに意義を見出そう。