誰も戦争を教えられない

気鋭の社会学者が世界各地の戦争博物館を訪問。それぞれの主張と効果を評価するルポ。いくらハコモノを作ってもやがて陳腐化し、来訪客を維持するにはイノベーションを繰り返す必要がある。また戦争の様相が急速に変化する中、先の大戦を記録することにどこまで意味があるかも疑問。日本は左右に挟まれ国家としての「大きな記憶」を形成できていない。個人レベルの「小さな記憶」はやがて風化していくであろう。立ち位置はニュートラル。若い世代から見た新たな戦争観は新鮮であった。

  • ドイツ 遺跡をそのまま保存。モノをして語らしめる。
  • イタリア 地方により見解が異なる。国としての統一感がない。
  • 中国   満州国の遺産は受け継ぐ。意外と寛容。大国ぶりを発揮。
  • 韓国   大規模な展示。今も戦時下。竹島は別扱い。