わたしが正義について語るなら

アンパンマンの作者にして先日亡くなった著者の自伝。波瀾万丈の人生。グラフィックデザイナーとして出発し三越に勤務しその後独立。宮城まり子のショーの舞台美術を勤める。アンパンマンを世に送り出したのは50歳を過ぎてからと言う。当初は受け入れられなかったが子供の世界で火がついた。登場させたキャラクターは2000を超える。戦争経験から独自の正義感を持ち、本書の主題もそこにある。アンパンマンのように自己犠牲で他を助けることが本当の正義。物故後の再編集だが内容は示唆に富む。

  • 逆転しない正義は献身と愛
  • 傷つくことなしに正義は行えない