桑田佳祐論

デビューから現在までの1000曲以上の中から、26曲を厳選。その歌詞を解析、解説する。メロディが先行し、付属品的な扱いを受ける歌詞だが、その含意は深遠で含蓄に富む。コメディソングからメッセージソングまで、ロックの魂として自由に表現する。戦後民主主義の精華とするのが本書の結論。トップスターと一人の人間としてのバランスも垣間見せ、この辺りが桑田の人気の所以だろう。世代的には理解できる。期待以上の好著であった。