巨額の赤字を計上したパナソニック。長年松下を取材してきた著者が、歴代の経営者とその功罪を鋭く糾弾する。「幸之助商店」であった松下電器が巨大企業となる課程でさまざまな政治力学が働き、創業家を含めた後継者問題は常に存在した。パナソニックとなることで大政奉還は事実上無くなり、松下家は表舞台から去ることになる。歴代の社長の中で山下を中興の祖と称賛し、現津島社長を最後の切り札とする。再生への鍵はデジタル画像技術。体力的には韓国台湾勢と埋めがたい差があり、先は厳しい。
- 松下幸之助の「喪失感」幼少時に家族を次々に失う
- MCAの買収失敗。遺失した金利収入をあわせると5千億。
- メーカーで大切なのは付加価値を作り上げる製造部門とそれを市場に浸透させる営業部門。
- 凡庸な経営者ほど組織をいじりたがる
- 間違っていたなら気づいたときに戻せばいい
- 山下の愛読書「海の都の物語」塩野七生
- 作者: 立石泰則
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/02/23
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (3件) を見る