死の淵を見た男

地震津波に襲われた福島原発。絶望的な状況の中でなんとか原子炉をコントロールしようと必死に挑む東電社員のドキュメント。所長の吉田と当直長の伊沢に焦点をあてる。外野があれこれ騒ぐ間にやるべきことを着実にこなしていく。起こりつつある危機を正確に把握し、自らの生命を投げ打ってまで出来る限りの対応を繰り返す彼らを動かしたのは、単なる責任感ではなく故郷を日本を救おうとする強い意志に他ならない。同じ装置産業で働く身として共感する。涙亡くは読めない。残念ながら管首相の突然の訪問は妨害でしかなかったようだ。現場は現場が一番よく知っている。任せる力量が必要。

死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日