日本で唯一、国際霊柩を生業とする家族経営の会社。海外で亡くなった方の遺体は、現地での処置、空送中の気圧変化によってひどい状態で日本に到着する。彼れの仕事はそれを処置し、家族との最後の別れに備えるためのものである。送葬が終われば、美しい思い出のために、彼らの存在が忘れられた方が良いと割り切る。唯一人の死を弔う生物である人間、その中で特殊な死生観を有する日本人には特に訴えるものがある。重いテーマを扱って超一級のノンフィクション。
- 人は生きてきたように死ぬ。そして残された者の心の中にこれまで生きてきたようにして、これからも生きる。
- 作者: 佐々涼子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/11/26
- メディア: 単行本
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