栄光なき凱旋

太平洋戦争時アメリカに住む日系人の苦闘を描く。ハワイとロスに住む2世はそれぞれの事情により軍に志願する。二人は海軍乙事件で入手した作戦書を日本側に戻すためにセブ島に潜入。一人はイタリア戦線で戦う。いずれも戦争は生き抜くものの、決して幸せとは言えない結末を迎える。日本人間の不幸な殺人事件が背景にある。当時のあからさまな人種差別、移民の中でも世代間の差、貧富の差、地域の差がある。2重の差別構造。戦争の時こそ人間性が明らかにされるが一貫した主題。上下1200頁超の大作。重いテーマに正面から取り組むがさすがに少し冗長な部分も感じ、読破には気力を要した。

栄光なき凱旋 上

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栄光なき凱旋 下

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