著者が「赤毛のアン」が愛読書であることを告白し、そのあらすじを紹介しつつ、自らの魂の遍歴と照らし合わせる。不遇な生い立ちから想像の世界に遊ぶことの多かった少女が、運命を受け入れることで家族とパートナーを得て大人になるまでを描く不朽の名作。大人になるということは無限の可能性をせばめ、平凡な自分を見つけるというある意味残酷な結末であり、これはすべての人間に共通である。要はいかに真摯に生き、悩み自分の着地点を見つけるかということ。後半著者自らの人生になぞらえる部分はやや観念的だが、興味深い1冊。「過去の体験は育てることができる」。原作読まねば。
- 作者: 茂木健一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/12/12
- メディア: 文庫
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