短編集。著者は作詞家で多数のヒット曲を有する。どにでもいる平凡な家族を題材に特に親子の情愛を描く。当然ながら小説にするには何らかの問題、不幸の種が存在する。いずれの作品もラストは家族の絆が深まる形のハッピーエンドでほんわりさせられる。予定調和は否めないが安心して引き込まれるような感覚が読者側には残る。構成、文書は巧み。作者自身があとがきで述べているように家族の中心に存在し、上も下も見渡せる視線を得たからこそ、憧れの人間小説が書けるようになったとのこと。まあB評価。
- 作者: 森浩美
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/12/10
- メディア: 文庫
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