二千七百の夏と冬

舞台は縄文末期。壮大なスケールで少年狩人の冒険と波乱の人生を描く。この題材の発想は作者ならでは。前半はヒグマとの闘い。後半は渡来弥生人女性との恋を描く。二人は結ばれた後に不幸な最期を遂げるが、発掘された人骨から現代に華やかな話題を提供する。米作による生活の安定は身分制度を生むあたりがリアルに描かれる。上下2冊に分かれる大作。読み応えあり。

二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫)

二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫)

二千七百の夏と冬(下) (双葉文庫)

二千七百の夏と冬(下) (双葉文庫)