グリーン革命

ベストセラー「フラット化する社会」の自作。副題はHot, Flat and Crowded。現代社会は急激な人口増加と新興国のミドル化により温暖化が加速されており、ただちに全世界をあげての対策を打たなければ人類の未来は望めないと警鐘を鳴らす。特にオバマ新政権による強力なリーダーシップに期待をかける。石油メジャーを支援母体としたブッシュ政権では、石油の使用量が減じるエコ政策が進まなかったと手厳しい。グリーン革命はビックチャンスをもたらすとしてビジネス界はすでに動き出しており、政策誘導によるイノベーションの普及を待望する。その消費量からキーとなる中国の動向に一部を設けているが、国家体制からトップダウンで政策の大変換が可能とする。NYタイムスの敏腕記者らしく幅広い取材と引用の力作となっているが、日本語に訳すと表現がくどく読みづらい。3800

5つの重大問題

  1. エネルギーの供給と需要
  2. 石油独裁主義(中東オイルマネーのパワー増大)
  3. 気候変動
  4. エネルギー貧困
  5. 生物の多様性の喪失
  • 「風向きが変わるときあるものは塀を建て、あるものは風車を作る」(中国のことわざ)
  • バケツの中のカエルは温度を少しずつ上げても飛び出そうとせず、しまいには茹だってしまう。
  • 世界中の都市がアメリカ発のアフルエンザにかかっている。(affluent)
  • 産油国では原油価格と自由化の度合いが逆の動きを示す。(プーチンのロシアが一例)

グリーン革命(上)

グリーン革命(上)

グリーン革命(下)

グリーン革命(下)