清張鉄道1万3500キロ

松本清張の全作品を精査。登場人物が乗った鉄道を記録し、机上の白地図乗りつぶしを楽しむ。自らに課した判定ルールはかなり厳しい。戦後すぐ国鉄がまだ大動脈だった時代から、新幹線の開通まで、旅情あふれる清張の文章が引用される。一方で作品の粗筋も紹介されるが、そこはどれも似たような設定で、なかなかミステリーの世界に入っていけない。まあアイディア賞といえる一冊だが中途半端な印象。所期の目的からすればもう少し鉄道にシフトしても良いのでは