2023-07-01 南風に乗る 書評 歴史 社会 政治 沖縄の戦後史を描く歴史小説。主人公は二人、詩人の山之口獏氏と政治家の瀬長亀次郎氏。日本の講和条約から切り離され、長く続く米軍の占領統治の実態。日本人を見下した植民地感覚。沖縄の民衆の苦しみは本土には届かずやがて不満は爆発する。72年の復帰で一区切りはついたものの、軍事基地はそのまま残り、人々の苦しみは続く。硬派の内容の力作。読み応え十分。 南風に乗る 作者:柳 広司 小学館 Amazon