日米開戦陸軍の勝算

開戦前の陸軍では、「秋丸機関」に気鋭の経済学者を集めて国力を分析。唯一の勝機を西進論に見出す。ドイツと連携しイギリスを経済的に封鎖、降伏に追い込むというプラン。山本五十六に代表される海軍の早期攻勢につぶされたとする。戦後レジュームの中でアメリカはこの記録を抹殺。関係者も虚言で歴史を歪めているとする。一次資料に準じていることは評価できるが、かなりの極論。西部史学の流れを汲む作者ならでは。