そこに工場があるかぎり

著者による工場訪問記。大手はグリコだけで、他は中小というより零細、独自の技術、製品を持つところばかり。競技用ボートやサンポカー。科学用のガラス細工に鉛筆と興味深い業種が続く。機会と人の融合。著者の視線は常に温かく作り手への尊敬がにじみ出る。豊かな感性で言葉を紡ぐこと自体が、ひとつの生産活動。各編で短めの構成だが完成までに時間がかかっているとのこと。やや甘めだがA評価。

 

 

そこに工場があるかぎり

そこに工場があるかぎり

  • 作者:小川 洋子
  • 発売日: 2021/01/26
  • メディア: 単行本