ミケランジェロの暗号

大作。システィーナ礼拝堂の天井画と障壁画を詳細に分析。天才が密かにこめたメッセージを探る。ユダヤ教への造詣が深かった彼は、堕落したローマ法王庁と法王への痛烈な批判を込めた。彫刻から引き離され厳しい環境下での製作を強いられた中での反逆。権力者に対しては命がけだが、巧みに隠し何も知らない人々からは称賛を浴びる。確かにカソリックの本拠にありながら旧約聖書の物語が描かれており納得させられる。口絵がやや少なく不満。知的興奮はあるがユダヤ教の教義を知らない身にはやや重かった。

ミケランジェロの暗号―システィーナ礼拝堂に隠された禁断のメッセージ

ミケランジェロの暗号―システィーナ礼拝堂に隠された禁断のメッセージ