絵画の言い分

西洋美術史家の著者による入門編通史。ギリシャ彫刻から印象派までを一気に駆け抜けて解説する。現代人の感性で美術をとらえようとするのは誤りで、歴史、宗教的背景を知識として理解した上で作品に込められたメッセージを受け止める必要があるとする。本書ではプロではない一般の美術愛好家に必要な最低限度の知識をユーモアとウイットに富んだ文書で解説する。一読後は縁遠い中世の宗教画でさえ身近に感じるから不思議。口絵の図録との対象も容易である。好著。

名画の言い分 数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」

名画の言い分 数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」

古代ギリシャ 人間中心の文明=神からの独立

  1. アルカイック 理想美
  2. クラシック  厳格様式(パドス)から優美様式へ
  3. ヘレニズム  感覚主義 

ローマ時代  写実主義