峠うどん物語

舞台は市営斎場の目の前にあるうどんや。職人肌の夫ときっぷのいい妻が老夫婦が営む。葬儀の終わった一元の客が飲み食いして俗界に戻っていく。語り手は女子中学生の孫。さまざまな人々の死と別れをみつめることで、人間として成長していく姿を描く。全10編の連作集。執筆には5年をかけたとのこと。いずれも秀作だが、同じパターンに陥りがちで少し中だるみを感じた。

峠うどん物語 上 (講談社文庫)

峠うどん物語 上 (講談社文庫)

峠うどん物語 下 (講談社文庫)

峠うどん物語 下 (講談社文庫)