愛と憎しみの豚

「豚」を追って世界を駈けるノンフィクション。穢れた存在として否定されるイスラムユダヤ一神教の世界。一方で極めて効率のよいタンパク源として重用されるキリスト教世界。著者の豚を追う旅はルーマニアで生贄としての豚の刺殺に立ち会い、最後は極寒のシベリアへ思わぬ展開を見せる。フィイスブックで世界中の友人から情報を取りながら駆け巡る現代らしいルポ。焦点が定まらないながら不思議と考えさせられる一冊でした。読後感は複雑の一語に尽きる。

愛と憎しみの豚

愛と憎しみの豚