僕のお父さんは東電の社員です。

毎日小学生新聞に送られた一通の手紙。ここから福島原発事故について子供達だけでなく大人をまきこんだ議論が展開される。さすがに小学4年生あたりの意見は少し幼いが、高学年や中高生は問題の本質をとらえている。地震国である日本になぜ世界第3位の数の原発が立地しているのか、政府や東電だけでなく疑問の声をあげなかった我々大人の責任は重い。同調圧力による日本の組織は大勢に流されやすいのは周知の事実。安全神話を信じたかったのが現実。著者は子供達に大人を代表して謝った上で、スケープゴートを作るのでなく過ちに学んで欲しいと訴える。考えさせられる一冊。

「僕のお父さんは東電の社員です」

「僕のお父さんは東電の社員です」