根本陸軍中将の生き様を描くノンフィクション。終戦時の駐蒙司令官であったが、命に反してソ連による武装解除を拒否して抗戦。居留民の脱出時間を稼いだ。このときの国民政府への恩義を果たすため占領下の命がけで日本からポンポン船で台湾へ密航。軍事顧問として金門島の戦いで共産軍を殲滅する。これにより台湾は共産化を免れた訳だが、台湾の正史からは日本人の存在は抹殺されていた。60周年式典で非公式ながら国防部が認めたことは歴史の再認識なのか。中将の中では自らの命は軽く義は重い。批判の多い大戦期の日本陸軍の将官にこのような大人物がいたことは誇りにし、記憶に留めたい。
- 作者: 門田隆将
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/04/26
- メディア: 単行本
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