共著。軍事と経営を結びつけ、撤退の困難さを論じる。8章立てであるが、軍事面はいずれも有名な史実で目新しさは乏しい。その中で旅順の乃木将軍は合理的な戦法を取っており、攻撃目標の選定は大本営に責任があるとする。日本陸軍の最大の失敗は日露戦争の戦訓が曲解され理解に苦しむ精神論が優先されたこと。南京攻略前に講話の機会を永久に失ったこと。戦争はいかに終結させるかの計画が重要。企業編の方は事業転換に成功した例が多く、失敗例はダイエーとカネボウくらい。期待のわりには平凡な読後感。
- 作者: 森田松太郎,杉之尾宣生
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/08/03
- メディア: 文庫
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