著者は韓国出身の経済学者。学位論文テーマとしてヒュンダイシステムに長年取り組む。企業内部にまで入り込んだフィールドワークで急発展したメーカーの内情に挑む。度重なる労働争議と財閥解体で経営実態は必ずしもバラ色ではない。これまでは量の拡大で利益を上げてきたが、利益率は意外と低い。経済学の産業システム論については正直よく判らないが、論文寄稿だけに豊富なデータは示される。極言すると韓国あるいは現代特有のシステムが確立されているということはない。近未来予測として米中は北朝鮮と台湾をバーターするだろうと大胆に予測。ヒュンダイが日本での販売に苦しんでいる反面、トヨタはレクサスが韓国市場で好調。互いのブランドに対する顧客の反応は微妙。出版が2004年で最新の事情にはふれられていない。
- 作者: 李泰王
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
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