ダイスをころがせ

無所属で衆議院選挙に立候補する元新聞記者。高校時代の親友でありライバルであった主人公は商社をリストラされ、その秘書役兼選挙参謀となる。両者の人生の転機となった公共工事にまつわる疑惑。高校時代に想いをよせた同級生とエンタメとしての伏線はひかれているものの、主題はまっすく現在の政治不信である。表題のダイスは少なくとも投票することで意思表示=政治参加すべしという作者のメッセージが強く込められている。あくまでも王道をいく人格者の候補者と実務をになう秘書役。高校の同級生たちの応援で選挙という祭りはクライマックスを迎える。なかなかの力作。

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