勃発エネルギー資源争奪戦

新興国の急速な発展によるエネルギー需要の高まりにより、国家間の争奪戦は激しさを増している。本書は専門家が資源、環境、原子力の観点から最新情報と近未来予測を述べる。最終章の日本のとるべき戦略としては、「技術力を武器にエルギー戦略を立案、安全保障を確保すべき」と正論で妥当であるが、実際には具体化は難しく何もなされていないのが実情。

  • 中国は武器輸出と引き替えに、アフリカで石油採掘権を確保している。
  • インドネシアアチェ州の独立紛争にはLNGの利権が絡む。
  • 中東の原油は重質油でガソリン等の成分が少ない。
  • 中国の精油所は重質油の精製に向いていない。日本には長年の実績がある。
  • EUはロシア依存の現状からの脱却を図る。産業構造の転換が具体的な手法。
  • アメリカの贅沢な電気使用には、豊富な石炭資源が貢献している。
  • ウランは当面枯渇を心配しなくてよい。備蓄、輸送も容易。