阪急電車

宝塚/西宮北口を往復する間に描かれる恋愛短編集。出会、破局、報復などをテーマに一駅ごとに展開されるが、基本的には女性の凛とした生き方への応援歌がほのぼのと描かれが読後感は爽快。上り下りには6ヶ月の時差を設けて、後日談を披露する構成。軽くさわやかなタッチで読んでいてニヤニヤさせられる。多彩な登場人物の描きわけもしっかりしている。土地勘のある私には理解しやすいが、知らない読者に舞台である今津線の雰囲気がどこまで伝わるかはやや疑問。

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