対決巨匠たちの日本美術

日本美術のさまざまな分野毎に巨匠をあえて対決させて、その作風の違いを際だたせるという企画だが、その出品作のすばらしさに眼を奪われる結果となった。あまり期待していなかった夏企画だけに満足度は高い。企画に経緯を表して私的な評価。

  • 運慶>快慶 (精神性)
  • 雪舟>雪村 (雪村の自由奔放さは現代的だが)
  • 等泊>永徳 (現存する作品の優劣。松林図に圧倒される)
  • 長次郎=光悦(長次郎の精神性の高さと、光悦の大胆さ)
  • 光琳>宗達 (屏風絵の間は見事。特に菊図屏風)
  • 仁清>乾山 (色絵が素晴らしい)
  • 円空=木喰 (木喰の十王像、普賢菩薩騎象像とめずらしい出品)
  • 蕪村>大雅 (甲乙つけがたいが、蕪村の文人画は初めて観たので)
  • 簫白>若沖 (大胆な画風に)
  • 芦雪>応挙 (虎襖図、大胆だデフォルメ)
  • 写楽>歌麿 (元々の趣味)
  • 鉄齋=大観 (1作品のみでは判定できない)

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