明治の技術官僚

幕末に英国へ留学した長州ファイブ。伊藤博文井上薫は政治家として名を成すが、残りの3人は技術官僚として初期のインフラ整備に貢献する。明治政府の高級官僚となる。その運命を決めたものは政治的な資質と本人の志向。外遊自体が専門性を帯び、新政府では重宝された。技術系の3名はそれぞれ鉄道、造幣、造船(重工業)を興隆させる。また更新の教育にあたる。自らの専門性が薄れたときは一つの時代が終わった時である。学術的な研究をベースにしており、読みにくい。興味ある内容だが、かなり骨を折った一冊。