テミスの剣

警察ミステリー。冤罪で一人の若い男が獄中で自殺する。担当の若い刑事は数年後に別件で逮捕した真犯人から、事実を突き止め悩んだ末に公表する。警察、検察は大混乱。粛清人事が行われ本人は針のむしろに。正義を信じ勤め上げる。二十数年後、出所した犯人は、何者かに刺殺される。一人息子を冤罪で無くした父親の犯行だが、影にはさらに巨悪が存在し。オリジナルの殺人事件の真相が明らかにされる。重い内容ながらしっかりどんでん返しもあり、重厚なミステリー。テミスは司法を司る女神。剣と秤を両手に持つ。

テミスの剣 (文春文庫)

テミスの剣 (文春文庫)