荒仏師運慶

稀代の仏師を題材にした歴史小説。一人称で生い立ちから死までを描く。円成寺大日如来から、鎌倉行。北円堂の造仏まで代表作を網羅。時代の気風を取り入れた斬新な作風を生み出した土壌を探る。芸術と信仰のせめぎあい。快慶とのライバル関係がスパイス。仏像マニアには判りやすい一冊。少しだけ甘めのA評か。展覧会が楽しみである。

荒仏師 運慶

荒仏師 運慶