日本ノンフィクション史

今や書物の一ジャンルを占めるに至ったノンフィクションだが、その歴史は浅い。本書は戦中からの歴代の作家と作品を俯瞰する。大物である大宅壮一から始まり、梶山、草柳のトップ屋の時代を経て沢木耕太郎で完成を見る。学際的で言葉の定義や作家のスタンスにこだわり、なかなか読みづらい。黎明期の作家たちを知らないことも一因。