短編連作集。東京に住む男女が、仕事や就活それに恋愛に苦戦する姿を描く。現代社会のゆがみが背景となっている。それぞれ別個の物語でありながら、ラストで全員が集合し連作であったことが思い起こされる。単篇では少しづつ救いの光明が与えられる。各編一人称で語られるので、登場人物が名付けられておらず、関連性が読み解き憎い。厳しく言えば、構成に作者の力量がついていっていないと思うのは私だけだろうか。
- 作者: 早見和真
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/01/15
- メディア: 文庫
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