ご用船帰還せず

時は元禄。綱吉に認められ、異例の出世を遂げた勘定奉行萩原重秀。私的な配下として隠密組を配する。奉行や上役の悪事を暴き、綱紀の粛正を図る。最大の難事は貨幣の改鋳。経済の発展に伴い不足する金貨を改鋳により増やす荒技。これを実現するため、ご用船を奪取し、世論を操作する。前半は経済小説だが後半はむしろ活劇の要素が強い。エンタメとしては楽しめた。

御用船帰還せず

御用船帰還せず