純米酒

著者は元財務官僚。技師として長年造酒屋の指導にあたる。戦後の三倍醸造の不幸な時期に歪められた日本酒産業を憂い、本来の純米酒での再生を訴える。平易に書いていると本人は言うモノの、技術論は専門用語が氾濫し素人には難解。原料の米、水の大事さと発酵における温度管理は繰り返し説かれる。日本酒の世界は奥深く楽しめそうだ。

  • 春の新酒は中間品。熟成した「秋上がり」が本物の日本酒。
  • 純米酒とアルコール添加(普通酒)の製法は似て非なるモノ。
  • 本来は人肌の燗酒で味わうべし。冷酒は邪道。