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震災救援のため全国から派遣された警察官の手記を集める。悲惨な被害に打ちのめされ、自身も不安をかかえて現地に赴く真情が切々と語られる。任務は主として遺体の検視と遺族対応。華々しい表舞台でなく地道な活動。悲痛な慟哭が響く現場で、圧倒的な数の遺体に向き合い、身元の判明と少しでも綺麗にして遺族の元へ返したいという想いが彼らを支える。被災者からの感謝の言葉も暖かく、日本は良い国だと、必ず復活すると心から思える。アマチュアなので文章は巧くはなく、また似たような記述、感想が多いが、そんなことは超越する現実の力。巻末の小学生の感謝の詩など涙なくしては読めない。重いA評価。

東日本大震災 警察官救援記録 あなたへ。

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