流星ひとつ

昭和の歌姫藤圭子へのインタビュー。歌手としての引退直前に行われ、生い立ちからデビューさらに男性遍歴まで彼女の半生をあますところなく伝える上級のノンフィクションとなっている。特にのどを手術したことで声の質が変わり、本人がプロとして満足した歌唱が出来なくなったとの告白を引き出すところは見事。不思議な個性の持ち主だが凛とした精神的な潔癖性が生き様の根源。影響の大きさを考慮して出版を控え、著者が秘蔵していたが、没後を機に出版。文句なしのA評価。

  • 一度頂上に登った人は降りようがない。転げ落ちるか別の頂に飛び移るしかない。

流星ひとつ

流星ひとつ