神様のカルテ3

シリーズ3作目。30歳となり中堅となった主人公の前に、切れ者の女医が現れる。自らの誤診で最愛の夫を亡くした過去があり、医療に向き合う姿勢は常に厳しい。医者にとって無知であることはすなわち悪と言い切る。触発された主人公は最新医療を学ぶため大学病院への転属を決心することになる。6年間休みなくつとめた彼を見る周囲の人々は暖かく彼を送り出す。ラストは感動的。漱石を敬愛する著者の文体は相変わらず。全体が洗練された印象がある。秀作。

神様のカルテ 3

神様のカルテ 3