不愉快なことには理由がある

評論集。現代の進化心理学を武器に政治、経済、社会、人生に論評を加える。タイトルに有るとおり、進化論から観れば現代が抱える問題にはまっとうな理由がある。たとえば領土紛争はなわばりを守ろうとする生存本能であり、男女間の価値観の差はその生殖本能に由来する。また経済格差は資本主義の当然行き着く先である。どの問題にも逆転ホームランのような解決法は存在せず、多様化によって衆知集めていくしかない。キーはお節介な自由主義。プレーボーイの連載で戯画的に書かれているが、わかりやすく説得力はあった。

  • 日本人は独裁的なリーダーを求めない。権威、権力を嫌悪する。
  • 日本は高齢化により、より保守的な方向を志向する。

不愉快なことには理由がある

不愉快なことには理由がある