深夜のドライブで轢いた大型犬が実は神社の狛犬の化身であったという設定。主人公は必死で助け自宅で飼うことになる。挿入される狛犬の独白によると人語は解するがそしらぬふりをする。奇妙な共同生活は恋人を含めて不思議な絆を生んでいく。狛犬は境内を荒らした不良少年を襲い殺害して来たことが判明し事件は急展開。警察の追求が迫った段階で狛犬ジョンは自ら姿を消す。展開と緊迫感で一気に読ませる。人間と神の中間としての狛犬の存在がテーマとしては示唆されるが、あまり本筋ではない。微妙な読後感。
- 作者: 垣根涼介
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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