明治期に権力から抹消された山陰の阿仁村。偶然発見されて村の異聞の暗号を民俗学者が解読する。結論を言えば出雲説でたたら製鉄をベースに発展した邪馬台国が大和朝廷に征服され、大国主神話に置き換えられて、出雲大社に封印されたとする。後半は南朝の再興やチベットへの皇軍進出までからめているが、これは欲張りすぎ。著者の急逝により書き継ぎ完成させたことで、全体の統一は取れなくなったように思う。残念な一冊。
- 作者: 北森鴻,浅野里沙子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/10
- メディア: 単行本
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