風にそよぐ墓標

日航機事故から4半世紀。遺族の中で当時の父親の年齢に達した息子たちがようやく語り始めた。6家族の例を紹介する。母親たちがパニックに陥る中、男としての責任感から悲劇に正面から向かい合う息子たちの姿は感動的である。中にはマスコミや検察医の家族も含まれる。検視の状況は悲惨を極め、安全弁として精神を麻痺させて望んだとのこと。献身的な医療関係者に感謝するとともに刑事責任が問われていないことに作者と同じく憤りを感じる。息子に読ませたい1冊。最近当たりが続くな。

風にそよぐ墓標 -父と息子の日航機墜落事故-

風にそよぐ墓標 -父と息子の日航機墜落事故-