2010-03-15 侯爵サド 書評 サド伯爵の審問。法廷小説の形をとり、史上まれな異様な行状を次々に公式記録、本人の弁明、周囲の証言、それに隠し子である娘の視点を通してつまびらかにしていく。断罪を目指す院長と、精神病患者として擁護する理事長。二人の思惑はつきつめれば権力争い。フランス革命前後の時代背景で精神医学の発展には驚く。作品自体はエンタメとして充分楽しめるレベル。侯爵サド作者: 藤本ひとみ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1997/09メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る