魔境アジアお宝探索記

脱サラして東南アジアを股にかけて活躍する骨董屋となった作者の自叙伝エッセイ。フィリピン、タイからベトナムミャンマーまでお宝を求めて奔走する冒険記。時代的には80−90年。まだまだ危険な未開の地だけに掘り出し物も多い。日本からみれば途上国だが、地勢的に見れば中華圏に近く、高い価値の美術品が埋もれているのも頷ける。妖しい魅力にとりつかれ浮き沈みの激しい業界だけにさまざまな人間模様が垣間見える。成功談が多いのは仕方ないが、文章は巧み。楽しめた。

魔境アジアお宝探索記――骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)

魔境アジアお宝探索記――骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)